当社(株)カクノは砂糖を扱う食品商社です。昔は米やみかん、お茶を海外に輸出したりしていました。 いつから創業していたのかは正確にわかりませんが、 少なくとも1716年の享保元年にはカクノの前身のカクノヤが創業していたことが家系図やお墓から分かります。1716年から計算すると本年で創業309年目になります。 歴史の授業に出る「東海道中膝栗毛」は1802年発刊。東海道を徒歩で旅行した刊行誌なので当時すでにカクノヤが創業していたことになります。

　当時は砂糖は専売品で誰でも販売できず国が保護していました。今でいうライセンス制だったのです。
　今は自由制度に移行し、誰もがどこでも安価に砂糖を手に入れる時代です。つまり守られた殿様商売の時代が終了したのです。
　どこも価格合戦で当時の販売的優位性はなくなりました。
　誰が売っても同じようなものが手に入るのです。
　ではどのように会社は生き残るのか？

　先代の16代目は静岡だけに商圏を求めず、全国に出ました。
　販路拡大です。そして取引先の財務状況や、販路拡大、商品開発に至るまであらゆる悩み事を聞いて解決してきました。

　勘のいいあなたなら分かったかもしれません。
　時代が変わり享保から昭和までカクノからしか買えない砂糖にお客様が列を作り順番を待つ時代は終わりました。
　卸として原料を販売することは元より、ヒットの可能性がある商品の提案や販路先の紹介、物流、広告展開など業務は多岐にわたります。大手の会社ならマーケティングチームを構えていますが、中小企業には、その人員も体力もない場合が多いのです。社長の思いつきで商品が開発が進むことも少なくありません。成功すれば大発明ですが、100発100中で成功させることができるはずもありません。だからこそ、309年にわたり日本の食品業界に携わり、現代に生きる老舗商社の経験と実績が役に立つのです。